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ゲーム好きのクリエイターに「ゲームの企画書 1」

ゲームの企画書(1) どんな子供でも遊べなければならない (角川新書)
ゲームの企画書(1)どんな子供でも遊べなければならない
角川新書
著:電ファミニコゲーマー編集部

こんにちはMSHTです。
何となく本屋で目がとまった一冊を紹介しようと思います。

ゼビウス・桃太郎電鉄・不思議のダンジョン・信長の野望(コーエー)
これらの名前が表紙にあって、内容は対談方式なので気軽に読める当時の思い出裏話かな?
そう思って読み始めたのですが、良い意味で裏切られました。

当時の開発裏話とか苦労話もエッセンスとしてあるのですが、コアになる内容はゲームの構想をいかに組み立てていったか。
タイトルの「企画」が表す通り、ゲームの芯にある構想の部分にスポットを当てて話が展開していきます。

表紙にあるゲームタイトルを遊んだことのある方なら「あの気持ちよさはこれか!」とか「意識してなかったけど確かにそうだったな。」と納得しながら読み進められると思います。
読み終わった後、もう一度プレイして確かめたくなるほどです。

逆にそのタイトルをプレイしたことが無い方は、読んでも意味が分からないと思うのでお勧めしません。

ゲームのクリエイターが自分のエゴを大事にしつつ、他の開発者や経営者、プレイヤーまでも納得に導くまでのプロセスが語られていて、一般的におろそかにされがちな「なぜうまくいったのか?」が凝縮された一冊だと思います。

クリエイターの語る内容はゲームだけではなく、ものづくりに重要なことが言葉の端々に感じられました。
対談形式ではありますが、価値のある資料と自己啓発本だと思います。
もちろん対象のゲームを遊んだ方限定になってしまいますが。

またコーエーの内容が非常に良かった。
あまり知らなかった襟川恵子会長の経営手腕に驚きと感動がありました。
あの収納に困るデカい箱や、強気の価格設定と思っていたコーエーのファミコンソフトは会長の信念だったんだなと。
またクリエイターがどんなに良い物を作っても、会社として成り立たなければ世に出すことも出来ないって事も再認識。
マーケティングと強気な行動力も会社経営には必要なんだなと。
この項についてはいっぱい書きたいことがあるのですが、ネタバレになるので割愛。

是非本文で楽しんでもらいたいなと思います。

続編もあるそうなので時間があれば読んでみたいです。